若い人も白内障に注意 急激に進行

最近、目の健康について改めて考えるきっかけとなるニュースが飛び込んできました。演出家の宮本亞門さんが、自身のSNSで「急に手術をすることになりました」と告白。その理由は、意外にも「白内障」だったのです。普段は60歳以上の高齢者がかかりやすい病気とされる白内障ですが、最近では若い世代にもその症例が増えていると聞き、目を疑いました。 

白内障とスマホの意外な関係 

白内障は、目の中の透明な水晶体に濁りが生じ、正しく光を通さなくなる病気。一般的には「視界が白っぽく見える」や「まぶしさが増す」といった症状が現れます。日本国内では年間150万件以上の手術が行われ、保険診療で実施される手術の中では一番多いそうです。 しかし、注目すべきは、スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器の使用が、いわゆる「スマホ白内障」と呼ばれる若年層の症例増加と関連している可能性が指摘されている点です。現代人の生活に欠かせないスマホですが、長時間の使用が目に与える影響は無視できません。

現場の声:白内障を実感した世代 

 街頭インタビューでは、実際に白内障を経験された方々の生の声が聞かれました。

  80代男性の声:

「自分では自覚症状はなかったけれど、病院で『左目に白内障の兆候があります』と言われた。家内も両目で白内障を患っており、眼科に行ったらすぐに手術の話が出たんです。」

  80代女性の声:

「20年前に手術をしました。ものがうっすらとベールをかぶったように見えて、周りから『その年齢になるとこうなるよ』と聞いて、ふと自分も気づいたんです。」 これらの証言からも、加齢による症状だけでなく、日常生活の中で目を酷使することが、白内障発症に影響を与えているのかもしれません。 

専門家に聞く!スマホ利用と白内障の関係 

 日本橋白内障クリニックの赤星隆幸院長によると、パソコンやスマホを頻繁に使う人の中で、特に片目だけに現れる白内障が増えているとのこと。若い世代の白内障は急速に進行する場合があり、受診後1〜2週間でレンズが真っ白になってしまい、緊急手術が必要になるケースもあるそうです。 また、アトピー性皮膚炎や花粉症、アレルギー性結膜炎で目をこすることも、白内障のリスクを高める原因の一つと考えられているとのこと。放置しておくと、急性緑内障発作や網膜剥離など、さらに重大な眼の病気に発展する可能性もあるため、注意が必要です。 

 手術自体は、片目10分程度で終了し、保険適用なら約5万円ほどと比較的低コストで受けられる治療です。予防のためには、かゆくても目をこすらない、そして定期的に眼科でチェックを受けることが大切だと赤星院長はアドバイスしています。 

結びに:あなたのスマホ、目に優しい使い方をしていますか? 

 現代社会において、スマートフォンやパソコンは欠かせないツール。しかし、便利さの裏には、知らず知らずのうちに目に負担をかけ、将来的に「スマホ白内障」という新たなリスクを抱え込む可能性があります。 私たちがデジタル社会で健康を守るためには、使い方を少し見直すだけでも大きな違いを生むかもしれません。例えば、定期的な休憩や、ブルーライトカットのメガネの利用、そして何よりも「目をいたわる」習慣が必要です。 

結局、スマホが日常に溶け込む中で、私たちの目はひっそりとSOSを発しているのかもしれません。あなたのスマホは、あなたに何を伝えているのでしょうか?今一度、スマホとの付き合い方を見直すチャンスかもしれませんね。

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