「カクカクしたロボットのほうが愛らしい、かも。」

映画やアニメでよく見る、滑らかに動く人間そっくりのアンドロイド。そんな未来が現実になりつつある。

アメリカとポーランドを拠点とするスタートアップClone Roboticsが、2月19日に発表したのは、世界初の二足歩行型筋骨格アンドロイド「Protoclone V1」。これは、人間の筋肉と骨格の構造を模倣し、より自然で柔軟な動きを実現することを目指したアンドロイドだ。

まるで生きているかのような動き

このProtoclone、1,000以上のマイオファイバー(人工筋肉)500以上のセンサーを駆使し、人間の筋肉のように電気や空気圧、油圧を使って収縮・弛緩を制御。関節の位置を把握する70の慣性センサーや、筋肉の力をフィードバックする320個の圧力センサーも備えている。

さらに、心臓や目、発汗機能の代わりとなる電動ポンプやカメラ、水冷システムまで搭載。なんだか、生身の人間と大差ないレベルに近づいている気がする…。

リアルすぎて、ちょっとホラー?

Clone Roboticsの公式X(旧Twitter)で公開された動画を見てみると、正直なところ「え、これもう人間じゃん…?」と驚くレベル。

カクカクしたロボットのほうが、むしろ可愛げがある気がしてくる。

現在は空気圧システムを採用しているが、今後は油圧システムに移行することで、さらに繊細で滑らかな動きが可能になるらしい。とはいえ、自立歩行やAIとの統合など、まだまだ開発課題は山積みだ。

アンドロイドと共存する未来は?

もしこの技術が実用化されれば、**医療や介護、災害救助などの現場で大活躍**する可能性がある。人間が危険な場所に行かずとも、ロボットが代わりに作業してくれる時代が来るかもしれない。

でも、あまりにも人間そっくりなロボットが増えたら、社会的・倫理的な問題法律の整備が必要になるだろう。例えば、「このアンドロイドは人間とどう違うのか?」「権利や責任はどうなるのか?」といった議論が避けられなくなる。

ロボットと人間の境界線は、どこまで曖昧になっていくのか?

気づけば、「カクカクしたロボットのほうが愛らしい」と懐かしむ日が、すぐそこまで来ているのかもしれない。

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