みなさんは 「裁ち合わせパズル」 をご存じでしょうか?
図形をいくつかのピースに分割し、並べ替えて別の形にする、シンプルながら奥が深いパズルです。
この裁ち合わせの世界には、 **120年以上も未解決だった難問** がありました。
それが、
> 「正三角形を3ピースに分割して、裏返さずに正方形を作ることは可能か?」
という問題。
長年、多くの数学者が挑戦してきたこの謎が、ついに 日米の数学者3人によって「不可能」だと証明 されたのです!
これは、数学界にとって 大きなブレイクスルーとなるかもしれません。
3ピースでは不可能! 証明のポイント
この難問に挑んだのは、
🔹 鎌田斗南助教(北陸先端科学技術大学院大学)
🔹 上原隆平教授(北陸先端科学技術大学院大学)
🔹 エリック・ドメイン教授(米マサチューセッツ工科大学)
の3人の数学者。
彼らの研究では、 「トポロジー(位相幾何学)」 を駆使して問題を解決しました。
簡単に説明すると、
✅ **まず、3ピースに分割するすべてのパターンを分析**
✅ 細かい違いを無視して37通りに分類
✅ 各ピースの辺と頂点の関係を数式化
✅ 連立方程式を導出し、その矛盾を証明
これによって、 「3ピースで正三角形から正方形を作ることは不可能」であることが数学的に証明されたのです!
「4ピースでは可能」という事実と新たな発見
実は、この問題に関して 「4ピースなら可能」 ということは、1902年にはすでに判明していました。
しかし、数学の世界では **「できる」ことを示すより、「できない」ことを証明する方が難しい」** とされます。
このため、3ピースでの変換が不可能であることを証明するのは **「悪魔の証明」** にも例えられるほど困難な課題でした。
今回の研究では、 単なるパズルの解決にとどまらず、計算機で解くのが難しい幾何学的問題に対する新しい手法を確立した可能性があります。
数学界にとっても画期的な成果
120年以上もの間、「可能か不可能か」がわからなかった問題が、ついに「不可能」であることが証明されたわけですが、この発見は 裁ち合わせパズルの世界だけにとどまらない かもしれません。
例えば、
🔸 幾何学的な最適化問題の解決
🔸 コンピュータによるパズル解析の新たな手法開発
🔸 AIやCG技術への応用
といった 数学・情報科学・工学の分野にも影響を与える可能性 があるのです。
数学の面白さを感じる一歩に!
一見、単なるパズルに思えるこの問題も、120年以上にわたって多くの数学者を悩ませた難問*でした。
そして、今回の解決は 数学が持つ力*を改めて示してくれる素晴らしい成果です。
数学というと、学校の授業では「計算問題」の印象が強いですが、実際には こんな風に長年の謎を解き明かす学問*でもあります。
「正三角形から3ピースで正方形は作れない」—— このシンプルな事実が、今後どんな数学的発展につながるのか、とても楽しみですね!
みなさんは、裁ち合わせパズルに挑戦したことはありますか?
もし興味があれば、ぜひ4ピースでの変換にもチャレンジしてみてください! 🔍✨
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