大型連休が明けた5月、朝がつらくなったり、学校に行くのがしんどくなったりする子が増える時期です。
「また怠けてるんじゃないの?」とつい思ってしまう大人もいるかもしれませんが、不登校の専門家・高橋知己教授(上越教育大学)は「この時期は心が疲れている子が多い」と話します。
新しい学年になってから約1カ月、
・頑張りすぎて疲れがたまっている
・クラスの人間関係にまだなじめていない
・運動会などのイベントがプレッシャーになる
そんな要因が子どもたちの心に重くのしかかっています。
では、親や先生など、周りの大人はどう接すればいいのでしょうか?
高橋教授が強調するのは、「小さな変化に気づくこと」。
食欲がない、口数が減る、朝なかなか起きられない――それは心のSOSかもしれません。
そして、やってはいけないのが「無理やり学校へ行かせること」や、「どうして行けないの?」と問い詰めること。
子どもたちが不登校になると、多くは次のような段階を経るそうです。
①自分を責めて動けなくなる
②元気に見えても何もする気が出ない
③少しずつ家の外とつながりを持ち始める
④ようやく外の居場所で活動できるようになる
この流れには、時間がかかるのが普通です。
「怠けているように見えても焦らないでください」と高橋教授。
見守りながら、子どもが安心して話せる空気をつくることが、何より大切です。
焦らず、寄り添って。大人ができる一番のサポートかもしれません。
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