静岡県内で、子どもを中心に「百日ぜき」が流行しています。
この春、6年ぶりに患者数が20人を超え、高止まりの状態が続いているそうです。
浜松市の「チルドレンクリニック」では、せきを訴える子どもたちの受診が相次いでおり、
特に小学校高学年や中学生の感染が目立っているといいます。
百日ぜきとは、激しいせきが2〜3週間も続く感染症。
特に乳児が感染すると重症化しやすく、今年に入って東京では生後1カ月の女の子が亡くなるケースも報告されています。
特徴的なのは、日中もせきが激しく、夜も眠れないほどになること。
咳だけの軽い症状で済むこともありますが、油断は禁物です。
「朝晩だけの軽いせきなら、百日ぜきの可能性は低いが、
日中や夜に激しくなる場合は注意が必要」と、チルドレンクリニックの辻徹医師は警鐘を鳴らします。
この感染拡大の背景には、接触機会が増えるゴールデンウィークも影響している可能性があります。
連休明けの今こそ、体調の変化に敏感になりたいところです。
県内の辻医師は、予防のためのワクチン接種も推奨。
「はしか・風疹の2期ワクチンや、小学校高学年の2種混合に合わせて、
百日ぜきを含む3種混合ワクチンを検討するのも一つの方法」と話しています。
また、日常生活では基本的な感染対策――
手洗いや咳エチケットの徹底が何よりも大切です。
「咳だけだから大丈夫」と思って出勤・登校してしまうと、
知らず知らずのうちに周囲へ感染を広げてしまう恐れがあります。
大人も子どもも、ちょっとした咳や体調不良を見逃さないことが、
家族や社会全体を守る第一歩です。
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