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さて今回は、私たちの未来を支える「宇宙インフラ」に忍び寄る静かな脅威――「宇宙ごみ（スペースデブリ）」の話題です。
宇宙航空研究開発機構（JAXA）が運用する人工衛星に、年々多くの宇宙ごみが接近していることが明らかになりました。最近の取材によると、衛星の軌道を変えて衝突を回避するための会議は2022年度に34回だったのが、2023年度には37回、そして2024年度にはなんと60回にも増加！
その背景には、世界中で人工衛星の打ち上げが急増していることがあります。通信、観測、軍事、そして民間企業の参入…。宇宙ビジネスの拡大は歓迎すべき動きですが、同時にリスクも増えているのです。
特にJAXAが運用する高度200～1,000kmに位置する10機ほどの衛星にとって、宇宙ごみとの「ニアミス」は他人事ではありません。2024年度だけで8回も実際に軌道を変更し、衝突を回避したそうです。あるときは数メートル級のごみが接近し、衝突確率が1万分の1を超えたため、エンジン噴射で高度を変更したという事例も。
こうした中、政府は今年2月に新たなガイドラインを策定。SSA（宇宙状況把握）体制の強化や、より安全な衛星設計を事業者に求める内容です。そして6月の国連の会議では、国際ルールの整備も呼びかけていく方針とのこと。
宇宙は「無限のフロンティア」と言われてきましたが、今や“交通整理”が必要なほどの混雑ぶり。未来の安心・安全な宇宙利用のために、今こそ地球人としての責任ある行動が求められています。
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