こんにちは、動物と自然のニュースに心を寄せる皆さんへ。
今回は、胸が痛む話題を取り上げます。オーストラリアから届いた、コアラに関する衝撃のニュースです。
2024年3~4月、オーストラリア・ビクトリア州では、山火事によって生き延びることが困難になったと判断された野生のコアラ約1100匹が、ヘリコプターから射殺されました。
これは「不要な苦しみを和らげるための安楽死」として、州当局が実施したものです。
事の発端は3月上旬、ブジビム国立公園で起きた大規模な山火事。2,200ヘクタールが焼失し、多くのコアラがやけどや飢えで命の危機にさらされました。徒歩での救助が難しい地形のため、ヘリコプターによる処置が選ばれたとのことです。
しかしこの対応に対し、動物保護団体や活動家たちは強い疑問を投げかけています。「ヘリからでは正確にコアラの状態を見極められないのでは?」「射殺という方法が本当に最善だったのか?」と、第三者による調査を求める声が高まっています。
クレア・スミスさんという保護活動家は、テレビ番組の中で「これは二度と繰り返してはならない悲劇」と語っています。
コアラはビクトリア州内で約46万匹が生息しているとされ、絶滅危惧種の指定はされていないものの、森林伐採などにより環境は確実に悪化しています。
「助けられなかった命」ではなく、「本当に救う努力を尽くしたのか」。
今回の事例は、自然災害と共に生きるための課題を私たちに突きつけているように感じます。
命に対する判断がどれほど難しいものか。それでもなお、私たちはできる限り「尊厳」を守る道を模索すべきではないでしょうか。
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