こんにちは、気象や自然環境の変化に興味をお持ちの皆さんへ。
今回は、太平洋の海流に起きた大きな変化「黒潮大蛇行」の終息に関するニュースをお届けします。
気象庁は5月9日、紀伊半島や東海地方から黒潮が大きく南へ逸れて流れる現象「黒潮大蛇行」に、終息の兆しが見られると発表しました。
この大蛇行、実は1965年以降で6回目。そして今回の大蛇行は、なんと2017年8月から約7年9カ月も続いており、観測史上最長を記録していました。
黒潮の流れは非常に速く、「海の黒い弾丸」とも呼ばれるほどの暖流。ところがこの流れが大きくU字型に蛇行すると、沿岸の水温が下がり、漁業や天候にも大きな影響を及ぼすのです。
研究によれば、この大蛇行が東海地方の豪雨や猛暑の一因になっていたとも。また、漁業にも明暗が。関東・東海ではブリやカンパチ、クロマグロといった魚の水揚げが増える一方で、シラスやヤリイカの不漁、ワカメやヒジキの生育不良といった影響も報告されました。
4月下旬からは、黒潮の流れが紀伊半島に再び近づき始め、U字の「ドーナツ型」部分が崩れてきています。ただし、過去には似た動きのあとに再び大蛇行が復活したケースもあり、気象庁は「今後3カ月の動きを見て判断する」と慎重です。
自然は常に動いており、私たちの暮らしに密接に関わっています。このような海流の変化からも、地球環境とのつながりを感じられますね。
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