🌙「眠れてない子どもたち」—日本の睡眠不足がもたらす深刻な影響

「最近、子どもの集中力が続かない」「朝、なかなか起きられない」

そんな悩みを抱えているご家庭、多いのではないでしょうか。

東京大学の上田泰己教授らの研究によると、日本の子どもたちの大半が慢性的な睡眠不足に陥っていることが分かりました。

全国140校・約1万4千人を対象にした調査では、ほぼすべての学年で、子どもたちが推奨される睡眠時間を下回っていたのです。

たとえば、小学6年生の推奨睡眠時間は9～12時間ですが、95％がそれに届かず。

高校3年生になると、6時間未満の睡眠の割合はなんと27％にもなっていました。

特に問題視されているのが「社会的時差ぼけ」。

平日と週末で睡眠パターンが大きくズレることで、体内リズムが乱れ、授業中の眠気や健康リスクが高まるのです。

また、乳幼児の段階からすでに他国に比べて睡眠時間が短いというデータもあり、睡眠問題は生まれてからずっと続いている可能性も。

そして、睡眠時間が5時間半未満の中高生は、うつや不安などのリスクが最大6倍になるという衝撃的な調査結果も明らかになっています。

さらに順天堂大の谷川教授の調査では、睡眠不足やいびきなどの呼吸障害が落ち着きのなさや集中力低下と深く関係していることが分かりました。

場合によっては、睡眠由来の問題がADHDと誤認される恐れもあるといいます。

子どもの健やかな成長のために、睡眠の質と量を見直すことが喫緊の課題です。

夜の過ごし方、生活リズム、今一度、家族で見直してみませんか。