「気温上昇1.5度以内に抑える」——これまでの気候変動対策の合言葉。
しかし、どうやら**その目標ですら“安全圏”ではない**という新たな研究結果が発表されました。
国際的な科学者グループが行った最新研究によると、たとえ奇跡的に1.5度の上昇にとどまっても、
100年以内に海面は約1メートル上昇し、世界の沿岸部では大規模な移住が避けられないというのです。
この研究では、南極やグリーンランドの氷床を長年にわたって観測。
衛星データや気候モデル、さらにはタコのDNAまで使って詳細に解析が進められました。
結果は深刻です。
氷床はすでに年に3700億トンも失われており、過去30年で海面上昇の速度は2倍に。
これまで「3度で危険」とされたしきい値は、今や「1.5度でも手遅れの可能性」に。
氷床が保持する淡水は海面を最大65メートル押し上げる力を持ち、
その影響を受ける海抜1メートル未満の地域には約2億3000万人が暮らしています。
少しの変化が地球規模の問題へと波及し、数億人が住む場所を失う未来が現実味を帯びてきました。
今世紀末までに海面は年間1センチずつ上昇し、合計で1メートルに達する恐れも。
科学者たちは、「安全な気温上昇は1度程度にすぎない」と訴えます。
地球が静かに、けれど確実に「変わりつつある」この現実。
未来を守るために、今、私たちは何を選ぶべきなのでしょうか。
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