宇宙の果て、くじら座の方向に**111億光年も離れた場所**で、とんでもない銀河が見つかりました。
その名も「J0107a」。天の川銀河によく似た形をしているけれど、内部では全く別の“ドラマ”が展開中。
なんと、1年で太陽600個分もの星が生まれているというのです!
名古屋大学と国立天文台の研究チームは、NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡と、南米チリのアルマ望遠鏡を使って、このモンスター銀河の姿を解析。
結果、中心に棒状の構造を持つ超巨大な棒渦巻き銀河であることが明らかになりました。
その質量は天の川銀河の10倍以上。まさに“モンスター”の名にふさわしいスケール。
さらに、半径2万光年にも及ぶ範囲から、秒速数百キロで星の材料となるガスが流れ込んでいることも判明。まるで銀河の心臓部へ吸い込まれる宇宙の嵐です。
これまで、こうした星の大量生成は銀河同士の衝突によるものと考えられてきました。
しかしJ0107aには、衝突の痕跡が一切なし。
代わりに、巨大な棒状構造こそが星を爆発的に生むカギなのでは、という新たな仮説が浮かび上がりました。
この発見は、銀河がどのようにして形成されたのかという従来の理論に大きな見直しを迫る可能性があります。
宇宙は、まだまだ謎に満ちています。
そしてその謎は、私たちが見上げる夜空のその向こうに、静かに、そして確かに広がっているのです。
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