大阪・関西万博の会場では、あの「迷子放送」がもう流れないって、ご存知でしたか?
その理由は、子どもたちの手首に巻かれた「まいごリストバンド」にあります。
迷子になった子どもを見つけたスタッフがリストバンドの番号を専用端末に入力すると、親子が入場時に登録した情報がすぐに表示されるんです。
電話一本で保護者と再会。数分で問題解決。迷子放送を流さず、静かで安全な対応が実現しています。
このリストバンド、公式キャラクター「ミャクミャク」がデザインされ、水色やピンクなど5色展開。東ゲートや西ゲート近くの「迷子/ベビーセンター」で希望者に配布されています。
実際に7歳のお子さんにバンドをつけたお母さんは、「もしもの時に連絡がもらえると安心」と語っていました。親にとって心強いアイテムですね。
しかも、迷子の情報は会場内のスタッフが持つスマホやタブレットに即時共有され、速やかに一斉捜索が始まります。東京ドーム33個分という広大な会場でも、平均2時間以内で無事解決できているそうです。
学校団体にも工夫が見られました。例えば、高石市の小学校では赤白帽を白に統一し、オレンジのテープで目印をつけて見分けやすく。おかげで迷子ゼロ!
ところで、1970年の大阪万博でも「迷い子ワッペン」が活躍していたのをご存じですか?当時は携帯電話もテレビ電話もなく、迷子対応は完全に人の手に頼るものでした。
元スタッフの方によれば、おもちゃやお菓子で子どもを落ち着かせつつ、モニター越しの親の顔を見た途端、涙を流す子どももいたとか。
当時のテレビ電話は珍しく、「こんなものが普及するのかな」と思っていたそうです。
半世紀の時を経て、今やリストバンドにタブレット、そして即時通信。万博はいつの時代も、技術と優しさの融合を見せてくれる場なのかもしれません。
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