先日、何気なく銀行の出金明細をチェックしていたときのこと。
「ホケンリョウ……? え、こんな高額払ったっけ?」
一瞬、フィッシング詐欺かと思って慌てて銀行に問い合わせたら、正真正銘、自分のマンションの火災・地震保険料でした。確認してみると、前回の契約より1.5倍以上に跳ね上がっていて、思わず首をひねるしかありませんでした。
実はこれ、今や珍しい話ではないようです。
保険料が「2倍」になるのは珍しくない?
「何かの間違いでは?」──こう思ってしまうのも無理はないですが、これが今の保険業界の現実です。
特に2025年の契約更新組は要注意。というのも、2015年に「10年契約」に切り替えた人たちの満期がちょうど今年。しかも、現在は最長5年までしか契約できず、保険料も大幅アップ。中には「5年契約で前回の10年分と同じかそれ以上」なんてケースも。
そしてその原因の一つが、ここ数年の**自然災害の増加と保険金支払いの急増**。特に水災や台風などの被害額が跳ね上がり、保険会社の収支が悪化しているとのこと。
地震保険の「費用対効果」は微妙?
さらに追い打ちをかけるのが地震保険の値上げ。
地震保険料は地域によって最大3割も上昇しており、千葉や埼玉、高知などでは大幅アップ。しかも、補償内容は火災保険の30〜50%までと制限されており、**全損でさえ建物価格の半分程度しか補償されない**のです。
つまり、「保険料の割に見返りが少ない」と感じてしまうのも無理はありません。
子育て世帯が「途中解約」を選ぶワケ
保険代理店の話では、最近は子育て世帯を中心に地震保険の解約が増えているとのこと。理由は明快。家計の圧迫です。
「保険料で年間数十万円を支払うくらいなら、その分を貯金や投資に回したい」という気持ち、すごくよく分かります。
最後に──保険を「削る」ことの意味
もちろん、地震はいつ起こるか分かりません。日本に住んでいる以上、リスクゼロはありえません。
ただし、家計という現実の中で「何を守り、何を手放すか」の判断は、自分で下すしかない。地震保険は“安心”を買うもの。でも、その安心の値段が、納得できるものかどうかがすべてです。
私も改めて考えました。いま一度、自分の生活スタイルと優先順位を見直す良い機会かもしれません。
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