夏の風物詩といえば、あの「ミーンミーン」と鳴くセミ。朝、子どもたちが抜け殻を集めてはしゃぐ姿に、ちょっとほっこりする季節ですよね。
……でも、今、東京の公園で**ちょっと異常な事態**が起きています。
セミの幼虫が“消える”公園
舞台は、東京都江東区にある猿江恩賜公園。都心の貴重な緑地として親しまれているこの公園で、数年前からセミの幼虫が大量に採取される光景が見られるようになったのです。
とくに目撃されるのは、深夜から明け方にかけて。しかも、ライトも使わず木々の根元を探し回る複数人のグループ──まさに「暗闇の中で何かを探す人たち」が出現。
公園近くに住む女性は「ジョギング中にばったり出くわして、思わず悲鳴を上げた」と話しています。
張り紙は日本語・中国語・韓国語・英語で
異常事態を受け、公園側は日本語だけでなく中国語や韓国語、英語でも注意喚起。「セミの幼虫を採取しないでください。子供達がセミを楽しみにしています」と園内に約30枚の張り紙が掲示されています。
なかには、夜間に何十匹も採集しているケースもあり、担当者は「1〜2匹ならともかく、度を超えている」と困惑。
どうやら、**食用を目的とした“乱獲”**の疑いもあり、過去には杉並区や荒川区、さらには埼玉県川口市でも同様の注意書きが掲示された事例があります。
「日本語が分からない」「何でダメなの?」
巡回中の警備員が注意しても、「日本語が分からない」「何で採っちゃいけないの?」という反応もあったそう。
とはいえ、東京都の条例では商業目的や環境保全を妨げる採取は禁止されています。つまり、ルール違反には違いないのです。
落ち──セミの声が“消えた”ら…
夏の朝、「ジジジ……」と鳴くセミの声が聞こえない日が来たら──それは単なる静けさではなく、人間の欲の結果かもしれません。
セミの命はわずか1週間。その一瞬の輝きすら守れない私たちに、何を未来へ残せるのでしょうか。
……と、ここまで書いてふと外を見ると、窓辺にセミが一匹。どうやらこの夏は、まだ間に合いそうです。
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