ゴキブリ100万匹に「ありがとう」—アース製薬の虫供養に見た真面目さと優しさ

大阪・関西万博で大量発生したユスリカへの迅速な対応で注目を集めたアース製薬。

「ごきぶりホイホイ」などでお馴染みのこの会社、実は虫との向き合い方が他とは一線を画しています。

赤穂市にある研究所では、なんと100種類以上、総数で数百万匹の虫を飼育。

ゴキブリだけでも約100万匹。研究者が日々、生態を観察し、効果的な製品開発に役立てています。

その虫たちへの感謝を込めた「虫供養」という仏事が、毎年12月に赤穂市の寺院で執り行われているのをご存じですか?

カメムシ、ハエ、ゴキブリ…さまざまな虫たちの“遺影”が並び、社員が手を合わせて冥福を祈る—その姿はとても真摯です。

「虫の存在がなければ、製品開発は進まない。だからこそ『ありがとう』の気持ちを忘れない」

そう語るのは、研究部長の小堀氏。

虫と向き合う姿勢に、単なる殺虫剤メーカーの枠を超えた哲学すら感じます。

さらにユニークなのが、社長自ら設置した「おごり自販機」。

社員2人でタッチすると1本無料に。

仲間との会話から生まれるヒントを大切にする風土も、ヒット商品の源なのかもしれません。

虫と真摯に向き合い、社員同士も大切にする——そんな企業文化が、アース製薬の強さの秘密なのでしょう。


0コメント

  • 1000 / 1000