2025年の冬から、気象庁が毎年発表していた「初霜」と「初氷」の観測が終了することになりました。 これまで全国58か所の気象台で職員さんが“目視”でコツコツ確認してきたものですが、アメダスや最新の観測技術が普及したことから、役目を終えることになったそうです。
そもそもどうやって観測していたの?
仙台管区気象台を例にすると
・初霜:気象台の敷地にある「露場(ろじょう)」という場所で、職員さんが直に霜が降りている かどうかをチェック。霜が確認できれば「初霜」として発表。
・初氷:直径20cm、深さ10cmの銅製の容器に水を張り、翌朝その水が凍っていれば「初氷」として記録。ちなみに容器の上にはプラスチック製の羽がついていて、これは“鳥よけ”。野鳥が水を飲んだり水浴びしたりすると観測にならないからだとか。
つまり「初霜」「初氷」は、職員さんが毎朝コツコツ外へ出て、まるで庭の観察日記のように確認してきた“アナログの結晶”だったわけです。
なくなるのはちょっと寂しいけど…
「初霜」「初氷」は、地域ごとに冬の訪れを知らせる風物詩でもありました。ニュースでその言葉を聞くと、「そろそろ本格的に寒くなるなぁ」と実感した方も多いのではないでしょうか。 今後は最新の観測データや注意報の情報で、より科学的に冬の到来を知ることになります。 でも、やっぱりちょっと物足りない…。
最後に。 ちなみに私は今朝、自宅の冷凍庫を開けて「氷」を確認しました。 ――うん、今シーズンの“初氷”は健在でした。
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