寝ないと、受からない?――睡眠は「合格への投資」

「四当五落」という言葉があります。

4時間睡眠なら受かる、5時間寝たら落ちる――そんな根性論です。

でも、医学的にははっきりしています。

10代にとって睡眠削減は“逆効果”です。

睡眠は、ただの休息ではありません。

脳が学習内容を整理し、長期記憶に固定する時間です。

夜、私たちの脳では

ノンレム睡眠とレム睡眠が約90分周期で繰り返されます。

ノンレム睡眠で情報を整理し、

レム睡眠で記憶を定着させる。

つまり――

「記憶は、寝ている間につくられる」のです。

睡眠不足になるとどうなるか。

脳の司令塔である前頭前野の働きが低下。

集中力・判断力・感情コントロールが乱れます。

3時間睡眠や5時間睡眠では、

勉強時間は増えても、効率は下がります。

ショートスリーパー体質の人はごく少数。

「自分は大丈夫」という思い込みは危険です。

では、どれくらい寝ればいいのか。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、

中高生に8~10時間を推奨しています。

しかし現実はどうでしょう。

総務省統計局の調査では、

高校生の平均睡眠時間は7.7時間。

理想には届いていません。

夜更かしが続くと体内時計が後ろにずれ、

午前中の“脳のゴールデンタイム”が無駄になります。

実は、現実的な目安は7.5時間。

90分サイクル×5回です。

最低でも7.5時間、

できれば8時間前後を安定して確保すること。

ここが「合否を分ける分岐点」になります。

では、親にできることは?

まず、寝る90分前のスマホ終了ルール。

ブルーライトはメラトニン分泌を抑えます。

子どもだけに守らせるのではなく、

親も一緒に実践することが大切です。

次に、寝室環境。

照明を暖色に切り替える。

室温・湿度を整える。

家族も夜は静かに過ごす。

家庭全体で「眠りのスイッチ」をつくるのです。

受験期ほど、焦りが睡眠を削ります。

でも、睡眠は“削るもの”ではなく“投資するもの”。

よく眠った脳は、

本番で力を発揮します。

合格に近づく一番の近道は、

今夜、しっかり眠ること。

机の前の努力を、

眠りで「実力」に変えましょう。


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