絶対になめない!むかない!― 唇荒れを悪化させた“思い込みケア”とは ―

冬になると増える、唇のトラブル。

「ちょっと乾燥してるだけ」と思っていたら、

いつの間にかひび割れ、皮むけ、ヒリヒリ……。

■ 20代女性のケース

1月に来院した20代女性。

* 唇全体が赤く腫れぼったい

* 下唇に亀裂

* 皮むけ

* 唇周囲まで赤く炎症

原因は何だったのでしょうか?

実は――

✔ 市販のリップクリームを1日に何度も強く押し付けて塗っていた

✔ むけた皮をむしり取っていた

✔ そのあと唇をなめていた

「保湿していたつもり」が、逆効果になっていたのです。

適切な治療と正しいケア指導により、1週間ほどで改善しました。

 ■ なぜ唇はこんなに荒れやすい?

唇は「皮膚と粘膜の境界」にあります。

実は――

* 皮脂腺がない

* 汗腺がない

* 皮脂量は皮膚の1/3~1/4

* セラミド量も皮膚の半分以下

つまり、とても乾燥しやすい構造なのです。

冬の冷たい風、夏の紫外線。

どちらも唇にとっては過酷な環境。

だからこそ、間違ったケアがダメージを拡大させてしまいます。

■ 唇が荒れたら「絶対に」やってはいけないこと

 ① 絶対になめない

唾液で一瞬うるおった気になりますが、

蒸発するときにさらに水分を奪います。

結果、もっと乾燥します。

 ② 絶対にむかない

浮いた薄皮をむくと、

傷ができ、かさぶたや亀裂の原因になります。

どうしても気になる場合は、

浮いている部分だけを小さなハサミでカット。

■ リップクリーム、実は“塗り方”が重要

意外と多いのが、強くこすりつける塗り方

これは角層を削ってしまい、刺激になります。

正しい塗り方は――

✔ 優しく、なでるように

✔ ワセリンやオイルは綿棒でのせるように

✔ 食事前にも塗って保護膜を作る

✔ 食後はオイルで優しく汚れを落とす

特に「日本薬局方」と書かれた医薬品グレードのオリーブ油は、刺激が少なくおすすめです。

 ■ 見落としがちな生活の落とし穴

実は、日常にも刺激が潜んでいます。

* 歯磨き粉(塩・酵素・香料入りは刺激になることも)

* 口紅のクレンジング

* 洗顔時のこすりすぎ

歯磨き前にも保湿。

洗顔後も保湿。

化粧前も保湿。

とにかく「守る」意識が大切です。

■ それでも治らないときは?

何をしても改善しない場合、

* 接触皮膚炎

* 口唇ヘルペス

* 他の皮膚疾患

が隠れていることもあります。

自己判断せず、皮膚科を受診しましょう。

■ 今日のまとめ

唇荒れの悪循環はこうです。

乾燥

なめる

むく

こする

さらに悪化

これを止めるキーワードは、

「触らない・なめない・やさしく守る」

唇はとても繊細なパーツ。

大切に扱えば、ちゃんと応えてくれます。

乾燥の季節も、うるおいのある唇で過ごせますように。


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